■商品概要
見渡す限り広がる雲を朝日が金色に染め、辺りは神々しい雰囲気に包まれる。厳しい冷え込みが続く中、栃木県茂木町の鎌倉山(標高二一六メートル)が雲海の絶景スポットとして静かな人気を呼んでいる。
同町によると、鎌倉山一帯は真下を流れる那珂川の水温と冷気の温度差で川霧が発生しやすく、晩秋から初冬の晴れた寒い朝によく雲海が見られる。東側が開けた標高一五〇メートル付近の展望台は朝日とともに鑑賞できる絶好の場所となっており、地道なPR活動やSNSの影響などでここ数年訪れる人が増えたという。
宇都宮市から仲間と訪れた写真愛好家の男性は「ここの雲海は標高が比較的低いので眼前に迫ってくるような迫力が魅力。十一月末にも来たが、もう一度見たくて再訪しました」と笑顔。刻々と表情を変える景色を熱心に撮影していた。
山頂まで林道でアクセスできるほか、麓の駐車場から三十分ほどで登ることができる。同町は「落ち葉や岩などで滑りやすいため、履き慣れた靴で訪れてほしい」としている。(文と写真・隈崎稔樹 紙面構成・折尾裕子)
紙面より一部抜粋(2022年12月18日発行 東京新聞朝刊)