■商品概要
神秘 氷の神殿 大幽(おおゆう)洞窟の氷筍(ひょうじゅん) (群馬県みなかみ町)
群馬県みなかみ町の大幽洞窟で、逆さに生えるつらら「氷筍」がピークを迎え、登山者らが神秘的な氷の神殿を楽しんでいる。
大幽洞窟は、武尊山(ほたかやま)(標高二一五八メートル)から北西に伸びる裾野の山あい、標高一三六〇メートルほどの地点にある洞窟。「ヤツカハギ」という神獣のすみかだったという伝承が残る。
みなかみ山岳ガイド協会(同町)によると、氷筍は洞窟の天井から少しずつ滴る水が瞬時に凍ってできる。一月中旬から背を伸ばし、二月中旬のピークには大きいもので高さ約八十センチ、直径十五センチほどに育つ。透き通った大小約百五十本の氷柱が、その名の通りタケノコのように並ぶ。
埼玉県美里町の会社員桝平圭史(ますひらけいし)さん(60)は「十五年ほど登山をしてるが、最近登山アプリでこの洞窟を知り初めて来ました。ニョキニョキと氷が伸びる不思議な景色に感動しました」と話した。
見頃は三月上旬まで。登山口は「群馬みなかみほうだいぎスキー場」から一キロ東にあり、往復四時間ほどの雪山登山ができる装具や防寒具などが必要。みなかみ山岳ガイド協会は「積雪直後は特にルート迷いしやすいため、ガイドツアーや経験者との登山が好ましい」としている。問い合わせは同協会、電話0278(62)0401。(文と写真・隈崎稔樹 紙面構成・宮本直子)
紙面より一部抜粋(2023年2月19日発行 東京新聞朝刊)