■商品概要
夕日に照らされた黄金色のじゅうたんが、そよ風に揺れる。神奈川県箱根町の仙石原でススキが見ごろを迎えている。
箱根カルデラの北部18ヘクタールに広がるススキ草原は、「かながわの景勝50選」に選ばれている。同町によると、ススキは江戸時代ごろまでかやぶき屋根の材料に、明治から昭和にかけては家畜の飼料として利用されていた。
雑木に覆われないよう毎年3月には山焼きが行われ、春の訪れを告げる風物詩となっているが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で行われなかった。ススキの見ごろは11月いっぱいまで続く。
箱根山一帯は2015年、火山性地震が活発化。一時は噴火警戒レベル3(入山規制)に引き上げられたが、現在は落ち着きを取り戻している。(写真と文・隈崎稔樹)
紙面より一部抜粋(2020年10月12日発行 東京新聞夕刊)