■商品概要
「厄よけ大師」として知られる川崎市川崎区の川崎大師平間寺。1128年に開創され、約900年の歴史がある。
無実の罪で尾張の国を追われ、漁師をしていた平間兼乗(かねのり)が、夢のお告げで弘法大師像を引き揚げたのが起こりとされる。第11代将軍の徳川家斉が、厄よけ祈願の参拝をしたことで、広く庶民にも「厄よけの利益が受けられる」として信仰されるようになったという。
川崎市市民ミュージアムによると、「初詣」という言葉が最初に使われ始めたのは、川崎大師だったという説もある。コロナ禍前には、初詣の参拝者は三が日で例年300万人を超えたというが、近年は分散参拝も定着。新年を迎えた元日の朝、比較的落ち着いた境内で、マスク姿の参拝者たちがそれぞれの願いを込めて手を合わせていた。
昨年3月には、川崎市臨海部と東京・羽田空港周辺をつなぐ「多摩川スカイブリッジ」が開通。京急大師橋駅前-京急天空橋駅の路線バスも開通した。川崎大師の茂木千尋広報課長(43)は「コロナ後は参拝者の数もかなり減ったが、一方で新しいルートもできた。新たなルートから来られる方もお迎えしたい」と話した。(竹谷直子)
紙面より一部抜粋(2023年1月8日発行 東京新聞朝刊)