■商品概要
夜の海に架かる橋のように、シャンパンゴールドの光が連なる。表参道のケヤキ並木約1キロ(神宮橋~表参道交差点)を約90万個の発光ダイオード(LED)が彩り、人々を温かく照らしている。まばゆい光に包まれながら、ロマンチックな時を過ごす若いカップルの姿も。
ライトアップされた木々は、まるでドレスを着ているみたいだ。LEDの取り付け方を工夫し、生態への負担を軽減しているという。
イルミネーションを始めたのは1991年。全国でも珍しい取り組みとして評判になったが、ごみの散乱などが問題となり、99年から取りやめた。復活を求める声もあり、2009年に再開。コロナ禍で規模を縮小した年もあったが、夜の街にきらめきを添えてきた。
周辺には欧米の高級ブランド店やレストランなど、おしゃれな店舗が立ち並び、常に時代の最先端の文化を発信している。ライトアップを主催する商店街振興組合「原宿表参道欅(けやき)会」の鬼雄次郎事務局長(50)は「変化し続けながらも、人々の気持ちを明るくする町の良さを残していきたい」と思いを込める。(中村真暁)
紙面より一部抜粋(2023年12月24日発行 東京新聞朝刊)